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サウナ小屋 導入ガイド

自宅の庭に、別荘の一角に、宿泊施設のテラスに。
サウナ小屋を設置したいと考えたとき、実際に何を確認し、 どんな工事が必要で、いくらかかるのか。
このページでは、導入を検討する段階で知っておきたい実務的な情報をまとめました。

最終更新: 2026年8月13日 / 監修: TATE Lab.(埼玉県横瀬町)

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設置場所の条件を確認する

最初に決めるべきは「どこに置くか」です。サウナ室本体のサイズだけで考えると、 導入後に「扉が開けきらない」「メンテナンスで機器に手が届かない」といった問題が起こります。

必要なスペースの目安

ITaLOG SAUNA の標準仕様(4〜6人用)はサウナ室が W1,820 × D1,820 × H1,900 mm、 床面積にしておよそ 3.3㎡(約2畳)です。これに加えて次のスペースを見込んでください。

  • 扉の開閉スペース:外開きの扉が全開できる奥行き。安全上、サウナ室の扉は外開きが基本です。
  • 周囲のクリアランス:点検・清掃・将来の部材交換のため、可能であれば背面と側面に人が入れる幅を確保。
  • 外気浴スペース:ととのうための椅子やベンチを置く場所。サウナ体験の質を決める重要な要素です。
  • 水風呂・シャワーの動線:サウナ室から濡れたまま移動できる距離と床材。

全体としては、本体面積の1.5〜2倍程度を目安に計画すると余裕が生まれます。

屋外に置く場合に確認すること

  • 屋根の有無:木製サウナは雨ざらしを避けたほうが長持ちします。軒下・テラス下・ガレージ内が理想的です。ocomori sauna の事例では宿泊施設のテラス下に設置しています。
  • 地盤の状態:軟弱地盤や傾斜地では基礎の設計が変わります。
  • 隣家との距離:薪ストーブを使う場合は特に煙の方向に配慮が必要です。電気ストーブなら煙の問題は生じません。
  • 搬入経路:後述しますが、ITaLOG SAUNA は部材を分割して運べるため、大型クレーンが入らない場所にも設置できます。

搬入経路が狭くても諦めなくて大丈夫です

ITaLOG SAUNA は工場で完成品を作って運ぶのではなく、加工した部材を現地で組み立てる方式です。 一つひとつの部材は乗用車に積める大きさに分割できるため、 「大型トラックが入らない」「クレーンが使えない」といった条件の敷地にも設置できます。 住宅密集地や山間部での実績もあります。

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基礎工事の考え方

サウナ小屋は木造の構造物なので、地面に直接置くことはできません。 湿気による腐朽を防ぎ、建物の水平を保つために基礎が必要です。

主な基礎の選択肢

工法 適する条件 備考
束石(つかいし) 地盤が安定した平坦地 最も一般的。床下に通気が確保でき木部が乾きやすい
コンクリート平板 既存のテラス・土間がある場合 水平が出ていれば流用可能。排水勾配の確認を
ベタ基礎・布基礎 軟弱地盤/恒久設置 費用は上がるが最も安定。建築確認が必要な規模では要検討
デッキ上設置 既存ウッドデッキがある場合 デッキの耐荷重を必ず構造的に確認すること

重要なのは「水平」と「乾燥」

どの工法を選ぶにしても、押さえるべきは2点です。

ひとつは水平精度。ITaLOG SAUNA はミリ単位で部材が噛み合う構造のため、 基礎の水平が出ていないと組み上がりに影響します。

もうひとつは床下の通気。木造建築で最も避けたいのは、 水分が抜けない状態が続くことです。地面から数センチでも浮かせて空気が通る状態にしておくと、 建物の寿命が大きく変わります。

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電源容量と電気工事

導入検討で最も見落とされやすく、かつ費用に影響しやすいのが電気です。 「本体は買えたが電源が足りなかった」という事態を避けるため、早い段階で確認しておきましょう。

必要なストーブ出力の目安

サウナストーブの出力は、サウナ室の容積に対して選定します。 一般に 室容積1立方メートルあたり約1kW が目安とされます。

ITaLOG SAUNA の標準仕様(1,820 × 1,820 × 1,900 mm = 約6.3立方メートル)では、 6〜9kW クラスの電気ストーブが該当します。 ocomori sauna の事例ではフィンランドから輸入した 9kW のストーブを採用しています。

電源工事で確認すべきこと

  • 分電盤の空き容量:9kW クラスは専用回路が必要です。既存分電盤に空きがなければ増設が必要になります。
  • 契約容量:住宅の契約アンペアによっては変更が必要な場合があります。他の家電との同時使用も考慮してください。
  • 引込線からの距離:母屋から離れた場所に設置する場合、配線距離に応じたケーブルサイズの選定と埋設・架空配線の工事が必要です。
  • 漏電遮断器:水を扱う環境のため必須です。

電気工事は必ず有資格者へ

サウナストーブの電源工事は、電気工事士の資格を持つ事業者による施工が法律で義務づけられています。 DIY での配線は違法であるだけでなく、火災や感電の重大なリスクがあります。 ITaLOG SAUNA の導入では、地域の電気工事事業者との連携も含めてご相談いただけます。

薪ストーブという選択肢

電源の確保が難しい場所や、より原始的な体験を求める場合は薪ストーブも選択できます。 電気工事が不要になる一方で、次の点を検討する必要があります。

  • 煙突の設置と、周囲の可燃物からの離隔距離の確保
  • 近隣への煙・臭いの配慮(住宅密集地では現実的でない場合があります)
  • 薪の調達と保管場所、火の管理という手間

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水風呂・シャワーをどうするか

サウナ体験は「温める・冷やす・休む」のサイクルで成立します。 サウナ室だけを設置しても、冷却の手段がなければ体験は完結しません。 導入計画では冷却設備をセットで考えてください。

冷却手段の選択肢

方式 必要な設備 特徴
水風呂(浴槽設置) 給排水配管・浴槽 本格的。夏場は冷却装置(チラー)が必要になることも
シャワー 給排水配管 最も簡易。水温は季節に左右される
屋外設置の水風呂タンク 給水・排水経路 工事を抑えられる。バスタブや樽を活用する例も
自然の水(川・湖) 立地限定。水利権・安全管理の確認が必要

排水の扱いに注意

見落とされがちなのが排水です。屋外に設置する場合でも、 使用した水を敷地内で適切に処理できるか、自治体の下水道条例に照らして確認が必要です。 既存の排水設備に接続できるか、浸透枡で処理するかによって工事内容が変わります。

外気浴のスペースを忘れずに

実は「ととのう」体験の質を最も左右するのが、この外気浴の時間です。 風が通り、視界が開けていて、落ち着いて座れる場所。 椅子ひとつ分のスペースでも構いませんが、この場所の設計を後回しにすると、 せっかくのサウナが十分に活きません。

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建築基準法と確認申請

はじめにお読みください。 以下は一般的な考え方の整理であり、個別の可否を保証するものではありません。 法令の適用は、設置予定地の用途地域・防火指定・敷地条件・既存建物との関係、 および自治体独自の条例によって変わります。 必ず設置予定地の自治体の建築指導課へ事前にご相談ください。

10㎡という基準

建築基準法第6条第2項では、防火地域および準防火地域以外の区域において、 床面積の合計が 10㎡以内の増築・改築・移転については 建築確認申請が不要とされています。

ITaLOG SAUNA の標準仕様は約3.3㎡ですので、この面積基準には収まります。 ただし、これは「確認申請が不要になる場合がある」という話であって、 建築基準法そのものが適用されなくなるわけではありません。 建蔽率・容積率・斜線制限・隣地との距離といった規定は引き続き守る必要があります。

確認が必要になりやすいケース

  • 防火地域・準防火地域に指定されている:面積にかかわらず確認申請が必要です。都市部では該当することが多くあります。
  • 母屋と接続する形で設置する:独立した工作物ではなく増築とみなされ、扱いが変わります。
  • 市街化調整区域に設置する:都市計画法上の制限がかかります。
  • 商用利用する:用途が変わることで適用される規定が増えます。

相談するときに準備しておくと早い情報

自治体の窓口へ相談する際、次の情報があると話が進みやすくなります。

  • 設置予定地の住所と、用途地域・防火指定(自治体の都市計画図で確認できます)
  • 敷地図と、既存建物および設置予定位置の関係がわかる簡単な配置図
  • サウナ小屋の寸法と構造(木造・床面積・高さ)
  • 基礎の形式(据置か、固定か)
  • 利用形態(自家用か、商用か)

ITaLOG SAUNA では、これらの資料作成についてもご相談いただけます。

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費用の全体像

サウナ小屋の導入費用は「本体価格」だけでは決まりません。 設置環境によって工事費が大きく変動するため、全体像を把握しておくことが重要です。

費用の内訳

項目 内容 備考
本体(ストーブなし) ¥2,000,000〜 サウナ室一式。仕様変更可
本体(ストーブあり) ¥2,500,000〜 サウナストーブを含む
運搬費 要見積 横瀬町の工房からの距離による
基礎工事 要見積 工法・地盤条件による
組立費 要見積 現地での組み立て作業
電気工事 要見積 分電盤からの距離・容量増設の要否による
給排水工事 要見積 水風呂・シャワーを設ける場合
上屋(屋根) 要見積 屋外で軒下がない場合に推奨

※ 上記の本体価格は税別・オーダー内容により変動します。工事費は設置環境により大きく異なるため、 現地確認のうえ個別にお見積りいたします。

費用を抑えるポイント

  • 既存の軒下・ガレージを活用する:上屋の新設費用が不要になり、木部の耐久性も向上します。
  • 分電盤に近い場所を選ぶ:配線距離が短いほど電気工事費は下がります。
  • 水風呂は段階的に:まずシャワーで始めて、後から水風呂を追加する進め方も可能です。
  • 既存の平坦な土間を活かす:水平が出ていれば基礎工事を簡略化できる場合があります。

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ランニングコスト

電気代の目安

電気ストーブの場合、消費電力量は「昇温にかかる時間」と「温度維持のための断続通電」の合計です。 9kW クラスのストーブでは、常温から90℃前後まで昇温するのにおよそ40〜60分かかります。

1回の利用を2〜3時間とすると、消費電力量はおおむね 10〜18kWh 程度が目安になります。 電力量単価を 1kWh あたり31円として計算すると、 1回あたり約300〜560円という水準です。

※ 外気温、断熱性能、扉の開閉頻度、設定温度、契約している電力プランによって大きく変動します。 あくまで検討時の概算としてお考えください。

ITaLOG SAUNA の設計がランニングコストに効く理由

一般的なサウナ室では、ロウリュで発生した蒸気が天井に溜まり足元まで届きません。 そのため「もっとロウリュ」を繰り返すことになり、 そのたびにサウナストーンとストーブの温度が下がって再加熱が必要になります。

ITaLOG SAUNA は流体力学に基づいて蒸気の流れを設計し、 大さじ2杯(約30cc)程度の少量のロウリュでも 蒸気が身体を巡るようにしています。ストーブの温度低下が抑えられるため室温が安定し、 結果として再加熱にかかる電力を減らせます。 技術の詳細はトップページの SCIENCE セクションをご覧ください。

その他の維持費

  • サウナストーンの交換:使用頻度によりますが、数年に一度の交換が目安です。割れたり崩れたりすると蒸気の出方が変わります。
  • 水道代:水風呂を設ける場合は入れ替えの頻度に応じて発生します。
  • ストーブの寿命:電気ストーブのヒーターエレメントは消耗品です。使用状況によりますが10年程度で交換を検討する時期になります。

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メンテナンスと寿命

木造サウナを長持ちさせるうえで最も重要なのは、 使用後に確実に乾燥させること、これに尽きます。

日常のお手入れ

  • 使用後の換気:扉を開け、換気口を開放して室内の湿気を抜きます。この一手間の有無で木部の寿命が大きく変わります。
  • 座面の清掃:汗が染み込むため、使用後に拭き取ります。サウナマットを敷くと座面の汚れを大幅に減らせます。
  • 床の水切り:ロウリュの水や汗が床に溜まらないようにします。

定期的な点検

  • サウナストーンの状態:割れや粉化がないか確認し、必要に応じて交換します。
  • ストーブ周辺:異音・異臭・発熱の偏りがないか。異常があれば使用を止めて点検を依頼してください。
  • 木部の状態:黒ずみ、カビ、腐朽の兆候がないか。特に床際と扉まわりは湿気が溜まりやすい箇所です。
  • 基礎と接地部:沈下や傾きがないか、床下に水が溜まっていないか。

塗装について

ITaLOG SAUNA はサウナ室内を無塗装で仕上げています。 塗料の成分が高温で揮発することを避け、国産スギ・ヒノキの香りをそのまま楽しめるようにするためです。 石油系の断熱材も使用していません。

一方、屋外に露出する外壁面については、設置環境に応じて保護塗装をご提案する場合があります。 軒下やテラス下など雨がかからない場所に設置できれば、外部の塗装頻度も抑えられます。

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商用利用の場合に必要なこと

商用利用に関する法令の適用は、運用形態や地域によって解釈が分かれます。 以下は一般的な整理であり、必ず事業計画の段階で管轄の保健所へご相談ください。

公衆浴場法と旅館業法

不特定多数の方に入浴を提供する場合、公衆浴場法に基づく許可が 必要になることがあります。一方、宿泊施設の宿泊者専用として提供する場合は、 旅館業法の範囲で扱われるのが一般的です。

日帰り利用を受け入れるのか、宿泊者限定にするのか、貸切制にするのか。 この運用形態の違いによって必要な手続きが変わります。 構造や設備に関する要件(換気、給排水、脱衣所の設置など)も自治体ごとに基準が定められています。

設計段階からの相談を推奨します

商用利用で最も避けたいのは、建ててから要件を満たしていないことが判明することです。 保健所の求める基準は事前に確認でき、それに合わせた設計変更は着工前であれば柔軟に対応できます。

ITaLOG SAUNA のフラッグシップ事例である ocomori sauna では、保健所の指導を受けて目隠し壁を設置しています。 この壁も ITaLOG の切り出した合板を枠として使い、 法令要件を満たしながら意匠の一貫性を保つ形で解決しました。

想定される事業形態

  • 宿泊施設への併設:1棟貸しの宿、グランピング施設、旅館の離れなど
  • 貸切サウナ事業:時間貸しのプライベートサウナ
  • ウェルネス施設:フィットネス、リトリート施設への導入
  • 福利厚生施設:企業の保養所、研修施設
  • 地域施設:道の駅、キャンプ場、公共の交流施設

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よくあるご質問

サウナ小屋の設置に必要な広さはどのくらいですか?
4〜6人用のサウナ室本体で W1,820 × D1,820 mm(約3.3㎡)が目安です。実際にはこれに加えて、扉の開閉スペース、外気浴のためのベンチスペース、メンテナンス時に機器へアクセスするための周囲のクリアランスが必要になります。設置場所全体としては、最低でも本体の1.5〜2倍程度の面積を見込んでおくと余裕を持って計画できます。
サウナ小屋の設置に建築確認申請は必要ですか?
建築基準法では、防火地域・準防火地域以外において床面積10㎡以内の増築は確認申請が不要とされています。4〜6人用サウナ室は約3.3㎡のため、この条件に収まるケースが多くなります。ただし、防火地域の指定、用途地域、既存建物との接続方法、自治体独自の条例によって扱いが変わります。必ず設置予定地の自治体の建築指導課へ事前にご相談ください。
サウナストーブにはどのくらいの電源容量が必要ですか?
4〜6人用サウナ室では6〜9kW程度の電気ストーブが一般的です。9kWクラスでは単相200Vで専用回路と相応のブレーカー容量が必要になり、既存の分電盤の空き容量によっては契約アンペアの変更や幹線の増強が必要になる場合があります。電気工事は電気工事士の資格を持つ事業者による施工が必須です。薪ストーブを選択する場合は電源が不要になる一方、煙突の設置と防火上の離隔距離の確保が必要です。
ランニングコスト(電気代)はどのくらいですか?
9kWの電気ストーブを使用する場合、昇温に約40〜60分、その後は温度維持のため断続的に通電します。1回2〜3時間の利用で消費電力量はおおむね10〜18kWh程度が目安となり、電力量単価を1kWhあたり31円とすると1回あたり約300〜560円の計算になります。ただし外気温、断熱性能、扉の開閉頻度、設定温度によって大きく変動します。ITaLOG SAUNAは石油系断熱材を使わずミリ単位で組み上げた合板構造により保温性が高く、少量のロウリュで温まる設計のため、同クラスのサウナ室と比べてストーブの再加熱頻度を抑えられます。
設置費用には本体価格のほかに何がかかりますか?
本体価格(ITaLOG SAUNAの場合ストーブなし200万円〜、ストーブあり250万円〜)に加えて、設置場所までの運搬費、基礎工事費、組立費、電気工事費が必要です。さらに水風呂やシャワーを設ける場合は給排水工事、屋外設置で屋根がない場合は上屋の設置費用が加わります。総額は設置環境によって大きく変わるため、現地確認のうえ個別にお見積りいたします。
宿泊施設やサウナ事業として商用利用する場合、許可は必要ですか?
不特定多数の方に入浴を提供する場合、公衆浴場法に基づく許可が必要になることがあります。宿泊施設の宿泊者専用として提供する場合は旅館業法の範囲で扱われるなど、運用形態によって適用される法令が異なります。判断は保健所の解釈にもよるため、事業計画の段階で管轄の保健所へご相談ください。ITaLOG SAUNAでは、届出が必要な業態の場合、設計段階から要件に合わせたご提案を行っています。
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